他で断られた 仕事が好きです

株式会社 田丸製作所

工場の天井クレーンに始まり、建築・土木関係やトレーラーなど、クレーン技術を応用した製作物の設計から施工、メンテナンスまでを一貫して引き受ける。住宅の物干しから東京スカイツリーや首都高速道路の情報盤に至るまで、その実績は幅広い。

鋼構造物・起重機等の設計・製作・取付工事
Tamaru Seisakusyo Co., Ltd.

株式会社 田丸製作所

住所
〒135-0011 江東区扇橋3-6-6
tel
03-3644-7226
fax
03-3644-7229
代表
田丸 大助
URL
http://www.tamaruss.co.jp

江東区で培われたクレーン技術

戦時中に事業を興して以来、江東区でクレーンの製造を続けている。材木の木場のある街ゆえに、船から物を持ち上げる仕事が昔から多かったようだ。創業当初から港湾関係、東京湾エリアの仕事を多く手掛けており、近年は東京スカイツリー、首都高速道路、東京ゲートブリッジといった大型案件も。少人数の企業ゆえ、近距離での案件で活躍する機会が中心になっているが、ドバイなど海外への納品も手掛ける。

「江東区のこの場所じゃないとダメなんですよ」と田丸社長は言う。高速道路からも湾岸からも近いこの地は利便性が良いため、納期や輸送コストを削減できることが一つの強みになるのだそうだ。「それに70年ここにいる会社だとお客さんもよく知っているから、今さら他には動けないよね」。

基本の技術力が生み出した車輌、建築の事業展開

50余年クレーンひとすじで技術を磨いてきた田丸製作所だったが、大手が台頭する重工業の世界で中小企業が生き残るのは容易なことではない。約30年前にクレーン製造の技術を活かして車輌部門、建築部門を立ち上げ、事業領域の拡大を試みた。これが功を奏し、得意先も増えて大手企業からの引き合いも生まれた。景気に波があっても「クレーンがダメでも車輌、車輌がダメでも建築とバランスが取りやすくなった」と胸をなでおろす一方、「多岐にわたる仕事を受けられるのも、基本を支える技術力があったからこそ」と原点は忘れない。

難しい案件ほど力を発揮する生粋の「職人軍団」

田丸社長は自社の体制を「職人軍団」と語る。下請け会社ではないため、同じものを作ることはほぼない。オーダー品の製造は図面や工程を都度検討する必要があり難儀だろう。その上、短納期の案件にも果敢に挑戦し、2週間かかるはずのものを1週間で納品してのける。同業他社の大半はそのような苦しい条件が揃えば敬遠しそうなものだが、飽きがこない、と彼らはまるでゲームのように楽しみながら顧客の期待に応える。誰よりも面白がっているのは自らも職人である社長その人であり、企業姿勢は東京商工会議所の「勇気ある経営大賞」でも表彰された。

職人であり、勝負師のように見える。老舗であるにもかかわらず、その挑戦はさらに高みを目指し、留まるところを知らない。これからの田丸製作所がどんな勝負に挑むのか、期待してしまう。