研究に基づくハイレベルな調香とこだわりの品質
OEM(他社ブランド品製造)として、天然香料のアロマキャンドルを生産していた東洋工業株式会社。香りへの関心の高まりを感じた藤井社長は、アロマの資格を取得し、オリジナルのアロマキャンドルを開発。自社の技術力と新たな学びが生みだした香りの新規事業は、急成長を続ける市場での手ごたえを感じ、別会社「GRASSE TOKYO」の立ち上げへと繋がる。
同社の強みはまず、調香された香りの豊かさ。世界最高峰の調香師を輩出する香水の町、グラースの香料メーカーと関係を築き、日本人のこまやかな感性を揺さぶる香料を開発している。本社では、800種弱の香料をそろえ、社長自ら精油のブレンドを研究。「香りは、人の気持ちを豊かにしてくれる」と藤井社長。
多様なニーズに合わせ、メイドインジャパンにこだわったバスソルトやボディスクラブ、ハンドクリームといった製品まで手がける。主力の納品先が百貨店ということからもわかるとおり、厳しい品質管理も特徴だ。高品質な素材を厳選し、手間暇かけた製品が、誰かのもとで新鮮に香ってその方の暮らしを彩ることを目指し、展示会などで、お客様に「香りを楽しむ文化」を伝える機会を大切にしている。
デザインの力で、香りが生きる場面を拡げていきたい
そして、GRASSE TOKYOが力を入れているのが、商品のデザイン。どんなに製品の質が優れていても、モノ余りの時代、手にとってはもらえない。男女問わずに使え、その場に置いてあるだけでもさりげなくインテリアに溶け込む。そんなシンプルなデザインを各アイテムに採用したことで、今では、ライフスタイルショップのみならず、アパレル店などにも展開しはじめている。また、有名デザイナーがプロデュースする製品を共同開発するなど、デザインの力で新たな分野へ進出し、アロマとキャンドルの未来をつくりだす。